若い世代と介護・福祉

栃木県老人福祉施設協議会21世紀委員会委員長
特別養護老人ホーム元氣の里 副理事長 施設長
角田 充由(かくた みつよし)さん

角田充由さん

 栃木県老人福祉施設協議会青年部である21世紀委員会委員長の角田さん。栃木県の介護・福祉の現状とこれからの取り組みを、若い世代はどのように考え、実践しているのでしょうか。

青年部ではどのような目標がありますか。

 私たち栃木県老人福祉施設協議会21世紀委員会は、これから1.8人でひとりの高齢者の皆様をささえる時代、2025年以降の「超高齢化社会」に向けて、介護、高齢者福祉を創る現場職員が一致団結し、より専門的な介護を実践していくための研修会や各栃木県内での周知活動やイベントを協議会の実践部隊として活動をしております。
 最近は福祉や介護が身近な問題となってきたことにより、社会的な関心もより高まってきていますし、以前に比べて多くの相談や施設見学も増えてきているのが現状です。しかし、私たちの施設のサービスがまだ一般的に周知されていなかったり、申請や利用の方法を知らない方が多いのも事実です。
 私たちはこの21世紀委員会で活動する事により、対外に向けて見えるかたちで介護や福祉に関する協議会のイベントの活動や働きかけが、より地域に向けて発信出来るようになればと考えております。
 栃木県老人福祉施設協議会を作り上げてきた会長及び理事皆様の活動・想いを、私たち21世紀委員会はしっかりと引き継ぎ、新しく変革していく時代にあわせて先輩と共に考え、これからの未来に向けて今後も活動していきたいと思っております。
 時代の変化に対応していける協議会として、またこれからを担っていく立場として、若手の施設職員と切磋琢磨しながら、21世紀委員会は今後も活発な活動をおこなっていきたいと考えております。

施設利用者の現状はどうですか。

 私の感想としては、昔に比べて同じ利用者の年齢として、年齢以上に「とても元気な方が増えたな」と感じます。
 これはおもに身体的な部分ではなく、ご本人の「気持ち」の部分がいかに大切かだと思います。最近は老後を楽しもうと、活発に外に出ていく方も増えておりますので、そういった点も影響してるのかと感じます。
 我々も地域に開かれた施設として、施設内で夏祭りや収穫祭を行ったり、行事食や誕生日の行事を通じて利用者の皆様に喜んで、楽しんで頂ける環境を大切にしていきたいと思います。

介護福祉従事者の今後の課題は何でしょうか。

 もっと福祉、介護の仕事について知ってもらうことにより、多くの若い世代にも介護、福祉の「良さ、素晴らしさ」に気付いてもらえたらと思います。
 例えば、介護の現場において、ご利用者の皆様とふれあいを通じてサービスを提供していくなかで、スタッフや我々が逆に教えてもらえることや、気づきを得られることもたくさんあるのです。
 利用者の皆様と生活を共有したり、介護をしてゆくなかで、皆様の笑顔を見た感謝を感じることのできる、この福祉の仕事というのは本当に尊い仕事だと思いますし、もし機会があるのであれば是非、施設見学に来て頂き雰囲気を感じて頂くのも良いと思います。
 素晴らしい介護の技術や経験があったとしても、それを活かすのはそのスタッフの「心」であり、「人間力」だと思います。利用者の皆様を尊重し、真心をもって接することが大切だと思います。
 今後、介護に取り組んでいくなかで、スタッフに求められることはたくさんあると思いますが、自分自身のスキルアップ、レベルアップに繋がりますし、考え、行動し、責任をもって取り組んで頂ければ、必ずこの仕事を通じて「やりがい」を頂けるものがあると信じております。


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